SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

「東京都青少年健全育成条例改正案」可決...この問題への対処の反省

ついに、情報統制法になりかねない東京都青少年健全育成条例改正案が可決されてしまった。私は民主主義の基本である表現の自由に恣意的な解釈を加えられる状況を作るべきではないと考えている。これが危険なのは、戦前の治安維持法も今回の条例案のようなエロを規制する法律から始まったからだ。そして、その解釈が拡大され、最終的には言論の自由は死に絶えた。今回の条例で特筆すべきは、その悪しき過去を彷彿とさせる。条文の曖昧さである。
 

  • 「漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)で、刑罰法規に触れる性交若しくは性交類似行為又は婚姻を禁止されている近親者間における性交若しくは性交類似行為を、不当に賛美し又は誇張するように、描写し又は表現することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を妨げ、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの」

 
何やら長い文章だが、要するに、架空の漫画の世界に現実の法解釈を加えて規制するという論理である。問題は、「不当に賛美し又は誇張するように...」というところで、何をどの程度、賛美し、誇張するのかという事を誰が決めるのかという事だ。法解釈として極めて曖昧で客観性に乏しい為、この部分を委員会で決めるという状況が非常に危険なのだ。誰もがハッキリと分かる客観的基準ではなく、少数の委員の主観によって実質的に表現規制が可能となる点が問題。つまり、少数の委員の胸先三寸で、あらゆる表現がコントロールできてしまう。これが恐ろしい。客観性に乏しい曖昧な基準(イチャモンレベルの基準)が何を生むかというと、警察のヤクザ化を促す。それは治安維持法が市民から言葉を奪っていった時代に実際にあった事なのだ。(法律がイチャモンレベルになると、警察が市民に合法的にイチャモンつけられるようになるのだ)
 
この条例は、法律としては、やってはならないイチャモンレベルの内容であり、恣意的な規制が可能となる曖昧さを持っている。この条例の恐ろしいところは、規制したい対象に、青少年とつければ、あらゆる情報を規制対象に出来る状況が生まれる事なのだ。私は、この問題点をきちんと人々に広められなかった事が残念でならない。
 
また、この条例案で子供が守られる事はない
むしろ危険にさらす。その危険性をキチンと人々に伝えられなかった事も残念でならない。この条例がもつ、もう一つの危険性は、子供を守るように見えて、実際には子供を危険にさらす可能性が極めて高い事なのだ。
 

 
上記のグラフは、今回の規制と同種の規制である児童ポルノ法が施行された後の犯罪統計のグラフだ。見れば分かるように強制わいせつが規制を施行した途端に4000件程度だったのが、10000件程度まで一気に上がり、その後、8000件程度で推移している。なんと規制を実行した事で、性犯罪が倍増してしまったのだ!(各国の犯罪統計でも、ポルノを規制すると、性犯罪が増える事が確認されている)
 
このことから分かる通り、石原都知事がいかに嘘つきか分かるだろう。子供を守る為といいつつ、実際には、子供を危険にさらす条例案を主導した。石原都知事がなぜ、そういうことをするのかは、当blogの昨日の記事、「偽善者は、なぜ偽善を行うのか?」を読んでみて欲しい。こういうアベコベな事をする人間の心理が分かるはずだ。
 
私は、今回の問題について、充分、彼らの主張が嘘っぱちである事を証明できるだけの充分な証拠もあったし、それをやめさせる妥当性も充分にあった。そして、それを広められるインターネットという素晴らしい道具もありながら、人々にそれが伝えられなかった事が悔しい。そこで、今回、私は反省として、きちんと私が、正しい情報を人々に伝えられなかった原因を書き連ねてみたいともう。
 
blogだけでなく、あらゆるインターネット上のメディアを使うべきだった。

  • 私がTwitterで条例案反対のblog記事を紹介した時、犯罪統計のグラフを見た人がいて、問題だと感じてくれたコメントを読んでハッと気づいた。読めば分かってもらえるんだ。広めていない事が問題なのだと気づいた。問題は、説明ではなく、いかに広めるかという事だったのだ。しかし、時既に遅し、あれよあれよという間に民主党が懐柔されて、今回の条例案が可決されてしまった。可決されてしまった以上、今後は、その運用を厳しく批判する記事を単に書くだけでなく、広める事も視野に入れて展開する事が必要だと痛感した。

 
広める手段(今回は、インターネットを巧く使いこなせているとはいえなかった)
Twitterを使う。
YouTubeを使う。(面白く、そして真面目に、クールに表現する)
・関連するblogにトラックバックをつける
・共有して効果のある情報はパブリックドメインとする。

  • 今回の記事では統計グラフの画像、こういうのに著作権があるかは疑問だが、一応パブリックドメインと宣言しておけば、誰でも気兼ねなく自由に使える状況になる。

 
今後は、この種の重大な問題について批判する時、それを単に批判するblog記事を書くだけでなく、その主張を広める事にも重点を置いて主張する事にする。