SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

WebPとGoogleの戦略

自分は以前、Chrome戦略から、GoogleJPEG2000を採用する可能性があると予測したが、実際には新しい画像フォーマットを作るとの事だった。
 
JPEG2000が蘇るかもしれない
http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20090720/1248075485
 
そこで自分の予測の検証をやってみる事にした。
自分の予測

  • JPEG2000を採用し、Web上のデータ量を削減してサーバ負荷を低減しコストを削減する。

グーグルの行動

  • WebPを採用する事で、データの流通量を増やし、その結果、多くの広告がユーザーの目に留まるようにする事で利益を得る。

 
私の考え方は、技術戦略中心の考察であり、ビジネスレベルでの解釈が充分ではなかった。その場合でも低容量でJPEGよりも高画質なJPEG2000を採用する可能性はあったといえるが、それよりもGoogleは、WebPを作る事によって、主導権を確保したいようだ。自社の利益を最大化するフォーマット、それは広告ビジネスにとって都合のいいフォーマットとなる。それは低容量でありながら高画質なフォーマットという事。それはユーザーの利益にも合致し、androidChromeOS、あるいはブラウザを保有しているGoogleには、それが可能である事。
 
私は、これからGoogleについて考えるには、その技術指向性とビジネス指向性を両方考慮に入れるべきだと思った。予測が外れたのは残念だが、Googleの考え方が一つ分かったのは収穫だった。そう考えると2012年に制定されるデータ容量がH.264の半分のH.265もGoogleにとっては良いフォーマットといえるので、ライセンス上の問題がなければ、採用してくるだろう。そう考えると、当面、ChromeOSはH.264とWebM(flvファイル)を両方採用するという事になる。
 
そして、映像や静止画フォーマットが高画質で低容量で無料で自由に配布できるというのが、Googleの広告ビジネスにとっては最善と考えられる為、ユーザーとGoogleの利益は一致し続ける。そういう意味ではユーザーとGoogleは、WIN-WINの関係を築けているとも言える。これがGoogleの躍進の原動力といえるだろう。
 
これからの予測だが、Googleにとって低容量で表現力のある映像メディアは、Welcomeなので、そこから、これからGoogleが採用しそうな技術は、WebP 2.0に3D機能を持たせたり、超解像技術やQuickTimeVRのように360度回転させて見れる技術なども恐らく研究していると考えるのが妥当だろう。ある意味、QuickTimeがやっていたことをなぞっていく事になる。そういう意味ではGoogleAppleと組めれば最高なのだが、今はそれが出来ない。よって、GoogleはWebPやWebMを通じて、Google版のQuickTimeを作っていく事になるだろう。それがGoogleのビジネスに直結してくるのだ。
 
商品写真が3Dになり、それが360度回転できて、拡大できる。それは広告が必要としている画像フォーマットだ。
 
 拡大;超解像
 回転:多視点合成
 立体:視差情報(2枚の画像 or 奥行き情報)
 
面白いのは、これらの技術は複合的である点だ。例えば、映像を滑らかに回転させる為に映像フレームの中間補間をする必要があるが、3Dの奥行き情報があれば、それが出来る。3Dの奥行き情報の質を高めるのには、恐らく超解像技術が必要になってくる。そういう事を考えると、これらの技術は同時に開発していてもおかしくないと考える。ビジネス的要素から技術的に合理性のある選択をしていると考えると、そうなるのだが...さて今度の予測は当たるだろうか?