SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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説明のラストワンマイル

通信回線において、顧客と直接繋がる回線の事をラストワンマイルと言う。説明においても、それと同様のものがあるように思う。私の言う事は、大抵、聞いてもらえない事が多いのだが、とにかく分かるところまでギリギリまで粘って書いてみたところ、やっと分かってもらえる説明文が書けたときの事を書いてみたい。
 
昔から私の言う事は、普通の日本語で喋っていても分からないと言われ、なぜ、そうなのか分からなかったのだが、分かるように粘って書いてみたところやっと分かった。自分は色々調べるから、背景情報まで分かっていて、ものを書いている。しかし読む側には、同じ日本語でも、その周辺知識が欠けているので私の設定する文章の帰結がなぜそうなるのか分からない。つまり、文章としては理解できても、その結論となる過程が理解できないのだ。そういう意味では、非常に短い式で簡潔に書いた数式に似ている。結論に至る過程がショートカットされている為に、理解しにくいのだ。逆に私自身がそれを理解できるのは周辺知識で自動的に補間しているからだ。
 
このことに気づいたのは、サンデル先生の教授法、ソクラテススタイルを模倣し、疑問から始まって、それに解答する形式の説明文を書いたら、分かると言われた時だ。疑問文は、今までの説明から、分からないとされる所を、その人達が喋る口調に合わせて書き、共感を得やすい内容にした。共感できる疑問文で「引き」を作り、それに解答する文章で「分かる」形に持っていく、何となく昔読んだ学習漫画に似ている。この形式の文章で分かってもらえた時には、正直、ホッとした。「やっと分かってもらえた」と、肩の荷が降りた気がした。
 
やっと分かる内容が書けたのでラストワンマイルが繋がったと感じた。つまり、コミュニケーションがちゃんと出来たと言う事である。昔、国語の先生に、非常に丁寧な考え方が出来るが、その自分の複雑な考え方を他人に説明するのが苦手なようだと通信簿に書かれた。この先生に言われた事が心に残っていたが、やっと、その欠点を克服できる糸口を見つけた気がする。