SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

21世紀はプラスチックと電気の時代、鉄と石油の時代の終焉

1.鉄の時代の終焉

  • 鉄並に強度があるプラスチック(NOC:ナノ配向結晶体)の登場によって、ガラス、鉄は、この素材に置き換わる可能性が高い。根拠は、鉄は今まで安い事で他の素材に対して競争力を保ってきたが、どうやら資源価格の高騰により、それが持続できない事が明らかになってきた。石炭や鉄鉱石の価格がうなぎ登りに上昇しているからだ。つまり、近い将来、価格競争力を失う鉄は、他の素材に地位を明け渡す可能性が出てきたのだ。ではなぜ、NOCなのか?プラスチックならば石油価格も高騰するではないかと思われるかもしれない。NOCは同じ重量では鉄の2倍の強度がある。つまり、逆に言えば半分の量で同じ強度が得られるのだ。これは半分の重さのボディが実現できる事になり自動車の燃費向上には最適だ。鉄の需要の大半は、建築物と自動車であるから、その自動車の需要を一気に食ってしまう。そして、建築物の素材としても有望だ。腐食しない特性は非常に魅力的、つまり、従来の鉄の欠点を払拭する事が出来る為、同じように価格高騰をしても、結果として、NOCの方が有利なのだ。
  • NOCの分かりやすい解説がのっているblog
  • http://blog.goo.ne.jp/liberty7jp/e/97aaabe09e6d29d55f1733378f4ca0f1
  • NOCを作った広島大学のページ
  • http://www.hiroshima-u.ac.jp/top/koho/news_info/p_epvdxb.html

 
2.石油の時代の終焉

  • 石油の時代も終わる。メキシコ湾の原油流出事故によって、海底油田の開発が鈍化するのは避けられない。その結果、石油の生産量が抑えられる反面、需要が増加しているから、価格が上昇する。価格が上昇すると藻などから作るバイオ石油でも採算が合うようになってくる。そうなると、省エネ技術と自然エネルギーとバイオ石油の組み合わせが、21世紀のエネルギーを担う事になる。つまり、石油もまた価格競争力を失い、他のエネルギー源に地位を奪われる運命にあるのだ。

 
3.石炭の時代の終焉

  • 石炭は主に以下のものを作る為に使われている。電気、鉄、ガラス、セメント、紙である。しかし、電気はLEDが200lm/W(現在蛍光灯:平均80lm/w)になると、石炭火力分の電気の大半が必要なくなり、鉄やガラスに関してはNOCと電炉でニーズをまかなえるようになる為、石炭を使う高炉は必要なくなり、セメントはジオポリマーとなる事で、製造工程に熱が必要なくなる為、石炭を必要としなくなる。紙は電子ペーパーの台頭でその90%が原理的に必要なくなる。つまり、石炭の時代も新しい省エネ技術や、新素材の登場によって終わるのである。

 
4.プラスチックと電気の時代に移行する21世紀の日本

  • 鉄鋼産業は、石炭を燃やして鉄を作る高炉による鉄鋼生産は消滅し、スクラップ鉄(3400万トン:日本国内の鉄需要3300万トン)を電気炉で溶かして使う電炉しか残らなくなる。電炉は、最近の技術で、硬い鉄も作れるようになり、材料となるスクラップ鉄は、高騰する鉄鉱石価格よりも安いので、価格競争力を持っている。つまり、鉄は電気で作る時代に移行する。そうなると高炉は時代遅れと言う事になる。高炉が担ってきた鉄需要はNOC(ナノ配向結晶体)が担う事になる。電気の生産は、当面はコンバインドサイクルなどの高効率火力発電と原子力が担うだろうが、これもまた、資源価格の高騰によって、価格競争力を失っていく運命にある。その結果、地熱発電、集光型太陽電池風力発電などの自然エネルギーが台頭するようになる。そして、石油自体もバイオ石油の台頭によって、その地位を徐々に失っていく。つまり、時代は鉄と石油の時代から、プラスチックと電気の時代へ変わってゆくのである。

 
5.時代の流れに逆らえない鉄鋼業界と電力業界

  • 経団連で新エネルギーの台頭を邪魔するだけで邪魔してきた電力各社と鉄鋼各社は、この先、受難の時代を迎える。メキシコ湾の問題はアメリカのオバマ政権を一気に自然エネルギーへ舵を切る事を決定づけた。つまり、排出権取引制度をアメリカは世界に広めようとするだろう。そうなると、石炭、石油、天然ガスで電力の60%を発電している電力業界は、排出権価格の高騰に頭を悩ますようになるだろうし、既に鉄鉱石と石炭の価格高騰に悩まされている上に、更に排出権の負担、NOCが研究段階から早期に実用段階に移行すると、もはや、高炉業界はフェードアウトする以外に選択肢がないと言う事になる。これが今後20年以内に起こる業界の変化だ。鉄鋼業界は、NOCなどの新素材の台頭、排出量負担、資源価格高騰、電炉技術の進歩、という4つのパンチを同時に受ける事になる。こうなるともう破滅しかない。時代から抹殺される鉄鋼業界(高炉)と言ってもいいだろう。