SKY NOTE

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格差が日本をダメにする。【日本の停滞の真の理由】

1.不公平な格差では、誰も頑張れない

  • 日本が調子よかった時期は、一億総中流社会と言われた。だから、中流意識が社会を停滞させると言う評論家の主張は歴史的見解から言うとおかしい。日本人はむしろ「みんなで頑張る」という考え方に共感しやすい農耕民族である。成果主義を導入して格差が開いたが日本は停滞したままだ。もし彼らが、格差が生じる事で日本人が頑張るようになると言うのならば、今、格差が広がっているのだから、頑張っているはずではないか?でも、実際には頑張っていない。むしろ、希望を失いどんどんダメになっている感がある。負け犬根性が染みついてしまっている。この20年間、日本人は勝利の味を忘れている。勝利の味をしめないと、希望が生まれない。日本人は負けすぎているのだ。敗北の原因は成果主義による企業の官僚化と差別的雇用制度による格差による不公平に対する不満。不満が上昇に転じるのは、やればやっただけ、上に上がれると言う希望があるから、しかし、日本の場合、やってもやっても、給料は上がらない。下がっていくだけ...これでは誰も頑張れない。

 
2.誰も頑張れない成果主義と、それを支持する嘘つき評論家とバカなマスコミ

  • 人が頑張れるのは、公平な評価があってこそである。成果主義は、不公平な評価を正当化した。一見公平に見える数値による評価は、数値以外の目には見えないものを評価する事を出来なくした。その結果、新しい事が全然出来なくなった。これは日本が成果主義を本格的に導入した2000年以降、CEATEC(日本最大の技術見本市)で私が見てきた事だ。目に見えないものでも公平に評価する姿勢がなくなり、目に見えるうわべだけの評価が横行したから、成長できなくなった。だが、評論家達は、それを言わない。なぜなら、それを言ったら、成果主義を持ち上げた自分達に罪が振りかかってくる。大失敗した自分達に罪を被せない為にはどうしたらいいか?それは徹底して間違った事を正しいと主張し、自分達の責任を回避する努力をする事である。(本当のいいアドバイスを聞きたかったら、そいつが言った通りにして結果が出たらいいアドバイス、悪かったら悪いアドバイスだと考えればいい、私たちはマスメディアの言った事を実践して成功しているだろうか?)

 
3.誤った情報を成果に仕立て上げてしまう理屈倒れの成果主義

  • 正に、これこそ成果主義の問題点なのだ。間違った成果を設定し、それを正しいといい続け、それが評価されれば、成果になってしまう。目に見えない部分まで評価する繊細な感性が評価できていた頃は、評論家の言っている事と現実が違うと「あいつらの言っている事と現実は違う」と言うだけで良かった。それだけで良かったのだ。理屈抜きで、現実を直視できた。だが、成果主義になってから数値化できる理屈が優位にたった。評論家はある意味、理屈の面で上手だから、連中が上手く説明すれば、それが現実と違っても成果になってしまったのだ。そこで私の提案は2点

 

  • 1.同一労働同一賃金 → 危機感の共有 → 改革
    • 言っておくがこれは悪平等ではない、悪平等の本質は、努力した人を評価しない事だ。だが同じ仕事をしているのに一方は給料が半額なんて事は努力した人を評価しているのだろうか?私は現行の派遣労働制度こそ悪平等悪平等と同じで努力した人を評価していないと断言する。同じ努力をしたら、同じ給料を払うのが公平と言うものだ。現行の派遣労働制度を改正する事を悪平等と言うのならば、それは同じ努力(労働)をしたものに格差を設ける事が公平なのかと問いただしたい。

 

  • この二つが日本の成長の鍵である。日本を成長軌道に戻すのには、企業の改革が必要だ。改革を阻害しているこの二つの制度を廃止するのが正しい。

 
4.では、日本の停滞の真の理由は何か?

  • では、実際には日本はどのように停滞しているのか?私はこの20年間の停滞をこのように説明する。まず、最初の10年は、バブル期における需要の飽和とデジタル化の遅れで停滞した。次の10年は成果主義によって高付加価値品が開発できなくなり、組織の官僚化によって価値の新陳代謝が出来なくなっていく、コストダウンばかりで新しい価値が創造できなければ、給料は下がっていく、だから希望がない。だから、頑張れない。実例を上げると、私の家では20年近く使っている冷蔵庫と洗濯機があるが、今でもちゃんと使えているが買い替える事はない。なぜなら、買い替えるだけの新しい価値を生み出していないからだ。つまり、新しい価値を生み出さなければ消費者は同じもの使い続けるのだ。正にジリ貧経済。さらにもっと言えば、同一労働に倍近い給料の差がある差別的雇用によって、企業の意思決定権限のある正社員は、自分の会社の競争力が下がっているのにも関わらず、あまり給料が下がらずに危機感がない。同じ仕事をしている派遣社員やパートなどの犠牲の上にそういう給料をもらっている事が、会社の危機意識の欠如に繋がり、成果主義による官僚化も相まって、改革が進まない。もし、皆を平等にせよと言う事で、正社員の給料を下げて、パートや派遣社員の給料を上げるとどうなるか?まず、正社員の給料が16%ほど下がるので正社員に危機感が広がる。そして、みんな平等なのでみんなで頑張ろうという事になる。日本人とはそういう民族なのだ。差別があれば、頑張ろうと言っても白けてしまう。公平な差別ならば納得するけど、同じ仕事で倍近い給料じゃね…誰も頑張らない。不公平があると人は頑張れない。頑張っても、儲かるのは正社員だけ...俺達はしがない派遣社員と思えば、頑張れないよね。希望がないから。希望と言うのは公平な評価があってこそ、頑張った分だけ、やった分だけ、正当な評価があってこそ、頑張れる。だが、減点主義と融合した成果主義という官僚制を導入し、正社員と言う特権階級を作り、派遣社員と言う奴隷制度を作った結果、何を生み出したか?まず、奴隷には希望がない、官僚制は新しい価値を生み出さない、特権階級には危機感がない。これが日本が停滞している理由である。

 
5.では、どうすればこの停滞を脱する事が出来るのか?

  • そこで、同一労働同一賃金にすることで、奴隷を平民にして頑張ったら頑張った分だけ、評価する姿勢を見せる。特権階級からは奴隷階級から得ていた受益を剥奪し、平民に格下げにする事で危機感を生じさせ、官僚制を廃止する事で新しい価値を生み出すようにする。全就業人口の1/4(約1600万人)が派遣やパートであり、それが正社員(3300万人)に比べて半額の給料しかもらっていない。企業が払う給料の総額は変えないで、これを公平に分配すると、正社員の給与を0.84倍にすると皆に平等にお金が行き渡る計算になる。派遣労働者は従来50%だったものが82%になり給料が1.6倍になり、可処分所得が2〜3倍以上に増額される事で極端に購買力の弱い消費者を減らす事が出来る。つまり、高いものでも買える人が75%→100%に増えるのである。これは車や家を購入できる消費者が3割増える事を意味する。

 

  • 給与体系の公平化 「公平でないと人は頑張れない」
  • 奴隷(派遣・パート)→平民(同一労働同一賃金)公平な評価による希望(給料1.6倍)
  • 特権階級(正社員) →平民(同一労働同一賃金)危機感による改革方向への意識(給料0.84倍)
  • 官僚制(成果主義) →官僚制の打破、新たな需要の創造

 
6.アメリカは20年前から「いい兄貴」から「ライバル」に変わっている

  • あと、経済競争上のライバルのアメリカに経済活性化のヒントを聞こうとしてもダメだ。なぜなら、ライバルが力をつけるようなアドバイスをしたら、自分達の経済が苦しくなってしまう。実際アメリカは1980年代以降、日本にいいアドバイスをしなくなった。なぜなら、日本人にいいアドバイスをしたら、自分達の経済が危うくなる事を知ったからである。だから、アメリカはもう日本にアドバイスは1990年からしなくなっている事を自覚するべきだ。その頃と時を同じくして日本が停滞している事、そして、アメリカはむしろ、昔の日本を参考にして、経済成長をしている事を忘れてはいけない。つまり、今のアメリカは、口では自分の国の成果主義などの制度を日本に薦めているが、実際に成長している企業は昔の日本の企業スタイルを模倣しているのである。やっている事と言っている事が全然違うのだ。この二枚舌というか、言行不一致の原因は80年代のアメリカの敗北にある。経済において、アメリカは日本に負けたと、その理由は、ライバルにいいノウハウを与えすぎてしまった事にあると考えている。そこでCIAは、この問題に対処する為に知的所有権を主張し、同時に日本に成果主義を導入すると、日本の競争力を削ぐ上で効果的だと言う結論に達したようなのだ。実際、その通りになった。つまり、アメリカは、以前のようなお人よしではなくなっているのである。そう、日本が停滞した20年前から...(そして、アメリカが敗北した20年前から...)日本人はアメリカが変わった事を知らず、今でもアメリカは尊敬し、兄貴だと思っているが、今のアメリカは日本を同格のライバルだと見ている。だから、いいアドバイスなんてしない。したら、自分がマズい。だから、アメリカにアドバイスを求めたってダメだ。自分達で問題を解決しなければいけない。もう、弟の甘えは通用しなくなっているのだ。未だに甘えられると考えている日本のマスメディアや評論家は、アメリカの制度を盲信しているが、日本人にはアメリカの制度は合わないのである。アメリカ人の意識は、加点主義が行き渡っているから頑張れる部分も多いが、日本は減点主義だから、成果主義はやればやるほど、減点への恐怖が日本の成長を妨げる。アメリカではプラスに働く部分も、価値観が違う事で、日本には全く逆方向に作用してしまうのだ。CIAは、そこを見抜いた。とても賢いと思う。ライバルをけ落とすには最高の戦略だ。相手が自分を兄貴だと思って甘えている間に、親身になって相手の相談に乗るふりをして、実際にはライバルが停滞する考え方を吹き込み、当の自分は弟分が成功した理由を分析して、自分の成果に結びつける為に真似をする。それが今のアメリカ。昔のアメリカとは違う。それが分からない日本のマスメディアや評論家はおめでたい。そして、そういうダメなヤツラに振り回される日本社会は、停滞を続けている。これが現実だ。

 
7.日本がこの危機を脱する為にしなければいけない事

  • 日本がしなければいけないのは、まず、同一労働同一賃金で、公平な評価を実践する事だ。つまり、やった分だけ成果が上がり、やっていないのに成果はあげないと宣言する事が必要なのだ。同一労働同一賃金で派遣やパートには公平な評価を、正社員には危機感を与えるのである。これにより、社員全体で危機感を共有し、改革への方向へ組織全体の舵を切れる。今の状態だと、あまり頑張っていなくても、正社員はパートや派遣の犠牲の上に給料が大して下がらないから、危機感が生まれないし、派遣やパートは公平でない評価に希望を失っている。つまり、安穏とした特権階級と、その下で希望を失いながら働く奴隷(平民)階級、フランス革命前夜の状況と酷似している。つまり、同一労働同一賃金は、雇用制度におけるフランス革命なのだ。
  • フランス革命自由の女神

 

  • そして、成果主義という名の官僚制の打破である。日本は成果主義成果を評価すべきだ。成果主義を導入して良かった事があったか?と問うてみると、ソニーがダメになった事からも、それは明らかである。その明らかな事を皆に危機感が生じたところで、素直に認めさせる。これが私の提案である。つまり、まず、最初に同一労働同一賃金の導入の際に正社員の給料を下げる。正社員に危機感が広がる。その危機感を今まで放置してやっていなかった成果主義の失敗を認めさせると言う方向に向かわせる。その結果、成果主義は廃止され、日本を縛っていた官僚制度は崩壊する。新しい事をやらなければ、給料は上がらないと考えれば、みんな一生懸命になった考える。派遣やパートも同じ給料だから、一緒になって、それに協力する。その結果、新しい事が出来るようになっていく。そして、それこそが日本の経済成長を生む。元々は教育水準が高く、優秀な民族なのだから、きちんと危機感を持ち、頑張る事が出来れば、きちんと成果は出る。しかし、誤った評価制度(成果主義)や差別を容認する労働体系(不公平な雇用)がそれをさせなかった。これが日本の真の停滞の理由であり、現実である。

 

  • 危機感の共有と平等な雇用体系による一体性、それが日本の強さなのだ。今は、不平等な雇用体系で分断され、危機感も薄い、それが日本を弱くしている。つまり、戦争で言えば、兵が分散して各個撃破の餌食になっているわけだ。私の提案は、同一労働同一賃金により、雇用面と意識面での一体性を確保し、一つにまとまる事だ。日本が最も強かった時期と言うのは、この一体性があったからなのだ。アメリカはそれを恐れた。そこで、不平等(成果主義やアメリカ型雇用体系)を輸出する事で、日本人同士を分断し、弱体化させたのだ。私たちがするべきなのは、本来の日本人の強さを引き出すために、平等な雇用体系を蘇らせ、組織としての一体性を高め、チームワークで経済競争を勝ち抜く事だ。