Google I/Oで伝えられた事をまとめてみる。一般向けの情報のみをまとめた(企業向けサービスや開発者向けサービスは除外)
1.Android 2.2(OS)
・ディザリング
- アンドロイド携帯がルータのように機能する。Android 2.2がインストールされたアンドロイド携帯があれば、iPad WiFiでも携帯回線を使ってネットに接続できる。(要:携帯側にWiFi通信機能)
・高速化
2.WebM(VP8)(動画フォーマット)
・高圧縮
- H.264より同じ画質ならば3割少ないデータ量で済む(VP6)画像データを波形で解釈し、原理的にブロックノイズが発生しない。ウェーブレット圧縮という技術を使用している。これはJPEG2000やYouTubeのFlash動画にも使用されている技術
- 参考資料:ウェーブレット圧縮デモ(下のボタンを左から順に押すと圧縮されます)
- http://brain.cc.kogakuin.ac.jp/~kanamaru/WaveletJava/Compress/Compress.html
・フリー
- 利用制限が無く自由に使える。
3.GoogleTV(ネットワークに繋がったテレビ)
- テレビとWebの融合、従来と違うのはおまけ機能ではなくて、メインの機能として本格的なブラウザが搭載されて、リモコンから専用のものがあり、キーボードと融合したリモコンがついてきている事。
4.Chrome Web Store(決済)
5.Google Wave(リアルタイムコラボレーションザービス)
- ・招待不要で誰でも登録可能になった。
- ・リアルタイムのコミュニケーション、コラボレーションサービス
- メール、IM(インスタントメッセージング)、ドキュメント共有などを統合
6.Google Latitude API(位置情報API)
- 開発者向けの発表だが、このAPIを使ったアプリケーションが出てくると、位置情報を使ったアプリケーションが登場するので一般ユーザーにも関係してくると考えて、項目に加えた。
- ・ユーザーの現在位置から判断し、帰宅直前に自宅のエアコンをオンにするアプリ
- ・ユーザーの移動履歴に基づいて、通勤ルートなどの交通渋滞を通知するアプリ
- ・現在地と離れた場所でクレジットカードが利用されたら警告するアプリ
- ・旅先で撮影した写真を地図上に表示できるようにするフォトアルバムアプリ
まとめ
- こういった事が何をもたらすのだろうか?まず、android携帯を持っていれば、ノートパソコンやタブレットPCが携帯回線でネットワークに繋がる。Javaが高速化してWebアプリケーションがより快適に使えるようになる。WebMによって、動画がライセンスを気にする事なく自由に作成できる。しかも今までよりも3割データが少なくて良い。GoogleTVで電波放送とWebがリビングで対決することになる。あるいは、番組時間に縛られずにテレビが見れるようになる。Webアプリストアでゲームが沢山売れるので、ワイヤレスゲームコントローラーが沢山売れる。あるいはGoogleTVにゲームコントロール機能のついたリモコンが付属する。GoogleWaveで在宅勤務ができたり、情報のやり取りがより緊密になる。android携帯で撮影した写真とGPSデータ連動する事で、いつどこで取った写真なのかが分かる。対抗上、デジカメにGPS機能が標準でつくようになる。アルバムサービスが普及し、思い出が場所とシンクロして記録されるようになる。しかし、実際にはもっと沢山の可能性が生じるだろう。こういった内容が全て組み合わさった形、それが今回の発表で一番大きな内容と言えるだろう。だが、その実態は、今は見えていない。
- 映像、アプリ、コミュニケーション、高速化、テレビと盛りだくさんな内容だ。ユーザーのメリットを最大化させると言う意思を感じる。Webがゲームプラットフォームになったり、テレビになったり、ビデオになったり、仕事場になったりする。そういう未来が予測できる。私たちは、より多く、ディスプレイやテレビの前、あるいは携帯電話と接する事になるだろう。Googleは検索エンジンではなく、プラットフォームになりつつある。それが今回のGoogle I/Oカンファレンスで明確に示された事だ。