SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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普天間問題は、決断できない日本の縮図

普天間の問題が決着しない背景には、部分の論理が全体の論理を上回っている事である。これは、日本のジャーナリズムが無能であるからである。なぜなら、この国全体の防衛を論じるべき問題なのに、マスコミが市町村の反対運動ばかりをフォーカスするのは間違っている。確かに反対運動をフォーカスすれば、精神的に気持ちが良いかもしれない。「では、普天間の問題をどうするのか?」という質問をされた時に反対だけでいいのだろうかと言う事になる。日本のマスメディアは対案のない無責任な批判報道だけをするのではなくて、普天間が日本の防衛にとってどんな価値があるのかきちんと国民に説明するべきである。
 
ハッキリ言って今まで報道を見る限り、軍事的に、普天間がどのような意味があるのか全然分からない。藻の話でも同じだが、日本のジャーナリズムは、情報を伝えるだけで、その情報の意味(価値)を理解していない。意味を理解していれば、単なる反対運動だけをフォーカスするのはマズいと考えるのが常識的な判断と言える。そういう「常識」(公平さ:バランス感覚)がないのが日本の報道の貧しさだと思う。だから、何も決められない。なぜなら、本当に必要な情報が伝えられていないから。昨日の藻の話でも同様だけど、価値のある情報を伝えるのには、その情報の意味を理解していないといけない。世の中にとって重要な情報は何か分かっている外国の新聞(イギリス:THE TIMES)は、海の向こうの日本の渡邊教授の研究成果を大きく取り上げた。しかし、本国のマスコミは、この価値を理解していなかった。もし、理解していたのならば、渡邊教授が最近までスズメの涙程度の研究予算しか割り当てられなかったわけはないはずだからだ。
 
よく、日本は国内の研究の価値がきちんと評価されていないと報道されるが、それはちょっとちがう。それを報道している報道機関自体が無能だからそうなるのだ。外国の新聞社が、そういう事が分るのは情報の価値を見分けるノウハウがあるからであり、それがない日本の新聞社のリサーチ能力の低さはおして知るべしである。情報の価値を見分ける事の出来ない洞察力の無いマスメディアこそ、日本のガンなのである。日本のマスメディアは普天間の問題を批判する前に自分達のレベルの低さをよく理解するべきである。この混迷は、鳩山政権の問題であるのみならず、国民が決断するに足る情報を伝えきれていない報道機関の無能さを示すものでもあることを書いておきたい。
 
日本のマスメディアは、評価者として無能である。それが国内の価値あるものを棄損している。国内の無能なマスメディアよりも、外国の有能なマスメディアに入ってきて欲しいものだ。その為には、マスメディアを守っている電波法を改正したり、記者クラブ制度をなくし、真の自由競争の上でまともなジャーナリズムが普及する事で、国内の価値ある研究や業績が正当に評価され、それが生かされる国になって欲しい。それが死んでしまっている。マスコミは、人を批判する前にまず、己を批判するべきだ。他人のせいにする事で、自分達の無能さを認知していないように見える。
 
有能な人間も優れた評価者がいてこそ輝く、日本には有能な人間がいないのではない、優れた(公平な)評価者が絶対的に欠乏しているのだ。ガロアは天才であったが、当時、ガロアの理論を評価できるものが一人もいなかった。故に彼は輝く事なく死んでいった。価値あるものがないと見えるのならば、価値あるものを評価できない自分自身を恥じよ。