SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

戦術的絶望感とCCS(CO2地下貯留技術)

戦術レベルの発想にとどまることで、可能性を見いだせず、絶望する様を「戦術的絶望感」と名付けてみた。環境問題に対するメディアや学者の大半の意見がこれに相当する。
 
戦術レベルの発想では、自然エネルギーで日本のエネルギーをまかなう事は出来ないと結論づけられてしまうため、従来の発電所を温存し、そのかわり、CO2地下貯留技術を使って二酸化炭素を地下に封じ込めることが「現実的」だということになり、CCSが注目されている。しかし、CCSは地震を引き起こす可能性があり、非常にデンジャラスな選択肢だ。最近の四川大地震では、近く(5km)の大型ダムが地震の引き金を引いた可能性があると中国の地震研究所が論文をだした。ダムや地下貯留技術で地中にストレスを与えると地震の引き金を引く恐れがある可能性が示唆された。
 
WIRED:ダムが四川大地震のトリガーに?:中国でも論文が発表
http://wiredvision.jp/news/200902/2009020922.html
 
そして、もしかしたら新潟県中越地震は、近くにあるCCS実験場が引き金を引いた可能性がある。新潟県長岡市にあるこの実験場は、中越地震震源地から僅か20km程度しか離れていない。震源地の深さが違うと言うが、実際には地下に CO2を注入し圧力をかければ、その圧力は下の方に伝わるわけで、全く無関係とは言い難い。もっと言えば、中国の地震研究所は震源地の上にあるダムによって四川大地震が起きた可能性があると言っているのだから、震源の深さが違うと言う説明は専門家の目から見てもおかしい説明だと言う事が分かる。言い逃れをする為のもっともらしい説明と言った方が適切だろう。
 

 
日本は地震国であり、世界の地震の10%が日本で起こると言われている。そんな国でCCSのような地下に影響を与える技術を使ったら、どうなるだろうか?わたしはCCSに反対している民主党を支持していたが、その民主党からCCSの話が出てきたのは、全くもって間違っていると考える。これは、戦略的思考が出来ない為に起こる問題であり、発想上の閉塞感に過ぎない。現実問題による閉塞感ではない事が重要だ。つまり、発想上の問題であって現実の問題ではないのだ。
 
個々のエネルギー源の積み上げによる「たし算」だけでなく、省エネも含めた「引き算」を加えた戦略的対応によって、解決可能なのに、戦術的発想にとどまっている為に、本来可能である事を不可能と決めつけ、地震を引き起こす可能性のある危険な技術を使おうとするのは、考えようによっては殺人行為である。もし、道義的な問題で刑罰に問えるのならば、死刑判決が数万回できるような間違った判断だ。
 
官僚の出す情報には間違っているものが多く、あの情報に基づいて政策を立案すると間違った結果になってしまうだろう。なぜ、間違った情報を官僚が出すのかは不明だが、恐らく、利権に関わる部分で多くの問題のある情報が見受けられるので、官僚の恣意的な情報の加工が行われいると見た方がいいだろう。それともう一つは官僚特有の前例主義が新しい技術の能力を過小評価する傾向も見受けられる為、酷いのになると、今から政府が予測する10年後の車とされている燃費が、既に現在の電気自動車のプロトタイプの燃費効率に劣ると言うレベルであり、現在よりも未来の予測の方が古いという体たらくである。官僚の古い発想が技術の進歩を適切に捕捉できていないのである。日本の環境関連の情報には以下の問題がある。
 
1.官僚の恣意的な情報操作(利権保護の為の情報操作)

  • 自然エネルギーと省エネの規模を過小評価する事で、電力業界や石油業界の天下り利権を望んでおるのだろう)

2.前例主義による古い発想(発想が古い)

3.戦術レベルの発想(視野が狭い)

  • 戦略的視野がないため、組み合わせれば可能な事であるが、組み合わせる能力が低い為、不可能に見える。全体を見ず個別の視野にとどまっているので、全体を組み合わせて効率化すると言う発想がない。また、それによって生じる可能性も捕捉できない。

 
この事が日本の環境政策をゆがめている原因である。発想が古くて視野が狭く、そして、利権によって情報が恣意的にゆがめられている。そういった古くて、歪んだ情報に基づいて政策が立案されるのだから間違っているのは当たり前である。政府は、官僚からの情報だけでなく、民間のシンクタンクからの情報も得て、天下りとは関係のない情報源から適切な政策を立案するべきである。
 
自分は個人的に温室効果ガス25%削減は可能な数値を出してみた。この中で、地熱発電は日本では稼働開始まで10年かかると言われているが、フィリピンで日本の業者が受注した地熱発電所はプロジェクト発足から5〜6年で稼働できているため、10年というのは実質的な数字ではなく、かなり余計な事をしている数字であると言える。そういう時間的無駄を省けば、日本でも地熱発電を短期間で実施できる可能性はある。なぜなら、地熱発電に適した土地は、国有地が殆どであり、用地は既に国が保有しているからだ。そして、政権は過去のしがらみがない民主党であるため、政治的にも用地的にも実行できる可能性は高い。
 
温室効果ガス1990年比25%削減は可能か?
http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20090915/1252948446