SKY NOTE

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Bloom Energy プラチナを使わない燃料電池を開発

Bloom Energyがプラチナのかわりに酸化ジルコニウムを使った燃料電池を開発した。ジルコニウムレアメタルの一種であるが、プラチナに比べて埋蔵量が100倍以上ある為、価格が安い。
 
 レアメタルの存在量と価格について(ジルコニウムの埋蔵量)
 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4735.html

 Bloom Energy 〜技術・経済・イノベーションを考察〜(燃料電池について)
 http://blog.livedoor.jp/wien_st/archives/51639588.html
 
 Bloom Energy社
 http://www.bloomenergy.com/
 
資料によれば、ジルコニウムの埋蔵量はプラチナの167倍であり、価格は0.1円/kg0.09円/gと比較的安いレアメタルだ。需要が多くなれば、この価格も高騰するだろうが、プラチナほどではない。安くて小型の燃料電池が出来ればと思うのだが、現状では冷蔵庫サイズなので小さいとは言い難いが、プラチナを使わないと言うところに大きな意味があると思う。つまり、低価格化できる可能性だ。発電効率は分からないが、スペックシート上の二酸化炭素の排出量から逆算すると、天然ガス1立方メートル当たり6.8kwh発電できるようだ。
 
 ES-5000 Energy Server (製品スペックシート)
 http://www.bloomenergy.com/products/data-sheet/
 
日本の一般的なガス料金だと、あまり割安にはならないが...
 
 東京ガス:ガス料金早見表
 http://e-com.tokyo-gas.co.jp/ryokin/Default.aspx?tik=1
 
大口消費で平均120円/立方メートルだとして、計算すると18円/kwh程度になる。せいぜい、10〜20%程度割安になるに過ぎない。だから経済的なメリットよりも、どちらかというと、データセンターなどの予備電源として有望かもしれない。そういう意味でGoogleが採用したのは、順当と言える。停電になっても停止が許されないサービスに自家発電設備として、この燃料電池は有望かもしれない。
 
そして、将来的には電力から燃料を作り出す可能性も示唆されたので、ある意味、そっちの方が興味をもった。自然エネルギーの発電ムラを吸収できる可能性があるからだ。太陽電池の電力が春に余っても、夏に使い回しが出来る可能性も出てくるからだ。それが出来れば、自然エネルギーを普及させても、この燃料電池さえあればムラを吸収できる事になるため、エネルギー供給の安定化に革命をもたらす可能性がある。しかし、それも全ては効率次第なので断言できないが、ある意味、今後の燃料電池のトレンドが見えてきたように思える。もし、電気から使いやすい燃料が効率よく作れるのならば、省エネと自然エネルギースマートグリッド燃料電池の組み合わせで、21世紀の電力は安定供給できる事になる。
 
電力の需要グラフ 

 
ムラを吸収できれば、このグラフの中の太陽電池の規模を拡大でき、天然ガス発電をゼロに出来る。