SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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あるべき報道の形

社会を一つの脳として解釈すると、目や耳から入ってくる情報の質が低くて、正しい事を見分けることが出来ていない。そこで判断力に繋がる情報とは何なのか考えてみた。そもそも優れた判断力と言うのは、現実を正確にシミュレートできる能力と、それに基づいた複数、あるいは単数のの目的に対して適切な推論を立てらえる事と仮定して考えてみる。
 
1.情報の認識:最低限の知識とデータの供給(目や耳)
現実を把握するために必要なのは、状況の正確な把握である。これには最低限、二つの要素が必要になってくる。必要充分な情報と、その情報を正確に解釈できる知識である。つまり、情報と、それを読解できる知識が最低限必要である。感覚的には、漢字と、ふりがなの関係と言ってもいい。よって、最低限の知識とデータの供給に必要な条件を満たす事が大切だ。そこで、現在の報道の問題点と言えば、情報を読み解く「知識」やデータ(資料)と言うよりも、「話題」を面白おかしく伝える事に終始していると感じる。問題だと思うのは、経済成長率2%か、そういう比率で報道される内容には、データとしての価値が殆どない事である。データとしての価値があるのは、1989年から2009年までのGDPの実数であり、グラフである。そして、そのGDPに対して、日本のどの産業がどの程度の規模かというデータを示す円グラフである。そうすることで、どのような産業を、どの程度大きくすれば、需給ギャップを埋められるかとか、そういう判断が出来る。つまり、報道が判断に繋がる情報を提供できていないので、日本という脳は適切な判断が出来ていないのだ。
 
2.現実の把握:過去と現在の比較(記憶と比較)
判断に繋がる情報が提供されたら、次にするべき事は、その適切な解釈である。これには、現在と過去の認識が必要になる。過去の場合は、歴史が参考になる。つまり、社会そのものの経験だ。老人の意見と言うよりも歴史が参考になると思う。ただ、その過去が単純に繰り返されると言う解釈と言うよりも、その過去を検証し、なぜ成功したのか、なぜ失敗したのか分析する事で、失敗の部分を取り除き、成功に導く方向性を見いだす事が大事だ。過去を検証し、それを分析し、改良するという方向性が現実の認識に役立つ、その改良には現状で、どんな条件が揃っているのか認識する必要がある。そのためには、過去に対して現在がどう違っているかという、過去と現在の比較が必要になってくる。現実の把握とは、過去と現在の比較である。そういう意味では、過去を検証する報道特別番組があってもいいと思うが、もっぱらスキャンダルなどの話題に終始し、国民がこの国に対して適切な判断が出来るような検証番組や検証記事が少ないのは残念な事である。
 
3.適切な推論:目的と現実の溝を埋める(創造力)
過去と現在を比較して、状況を把握したら、次にするべき事は目的に対して、最も効率的な経路(プロセス)を見いだす事である。これはいわば、ストーリーを作る事、最もクリエイティブな作業と言える。その点に対しては、まず目的の設定が出来なければいけない。目的がなければ、その手段をデザインする事は出来ない。そして、その目的も具体的でなければダメだ。

そういう意味では、2020年までに温室効果ガス25%削減という目標は悪くない。さて、ここからは、1と2で提示された情報と知識から最善のストーリーを作るわけだ。目的が25%削減と来て、あと10年以内に可能な事をリストアップし、その中から、今ある予算をどう運用すれば、どのくらいの効果が望めるのか計算し、最善の方法を見いだす。わたしの場合は、グリーンバンクなのだ。では、なぜグリーンバンクと言う答えになったのかと言うと、国はこれ以上借金が出来ないと考えるとするならば、補助金のようにお金をばらまく事は出来ないと考える。そう考えると、あげるよりも貸すしかないと言う結論にたどり着く、環境設備の導入に対して、無利子でお金を貸す事によって、消費を拡大し、尚且つ、資源輸入量を減らして、日本全体の損益分岐点を下げ、尚且つ環境技術の促進により、エネルギー消費の少ない車や、発電効率のいい太陽電池を作って輸出を増やす事で、GDPを拡大し、国を富ます。
 
上記の推論が正しくても、多くの人が、それを正しいと思わなければ、実行は出来ない。民主主義だから、そういう事なのだ。そこで、何をするべきなのかと言えば、1と2は当然として、いい意見があったら積極的にそれを紹介する事である。ただ現状を嘆くだけでなく、攻勢に出るような積極的な情報の提供も望みたい。そういう意味ではコンペティションを開くのがいい。例えば、温室効果ガス25%削減に対して、どういう提案が出来るかコンペを開くわけだ。そして、それを報道するというのも面白い。
 
...とこのようにするべき事はあるし、案外やってみると面白い内容が多いと思うので、テレビ局や新聞社などは、上記に示したような事をベースに自社の番組編成や記事の書き方を変えてみると面白いかもしれない。