0.ストーリーを作れるヤツが成功する
- 自分の経験上、成功するヤツを見ていると、それは物語が作れる事に気がつく、私は物語の部分が全然ダメなので、人を動かせないが、大抵の成功者は、物語が作れるのである。その物語が人を説得し、動かす事で成功に導くという形が見える。
1.人はデータだけでは動かない
- 人はデータを見ただけで動く事はない。データだけで動ける人間は、そのデータから成功するストーリーを導き出せる人間であり、そういう事が出来る人間は世の中の1〜2割程度で、残りの8〜9割は出来ない。だから、多数派に訴求するためにはデータだけでなく、ストーリーも提供しないとダメだ。
2.マーケティングとはストーリーだ
- ストーリーという点では、テレビショッピングのジャパネットたかたの高田社長を見てみよう。彼は、「この商品を買うと、あなたの生活がこのように変わりますよ」というストーリーを作り、それで人々を説得して商売をしている。ダイエット食品のストーリーも面白い。これを食べれば、「あなたはこのように痩せれて美しくなれます」というストーリーを見せて、それに感動した人がダイエット食品を買うわけ。CMも同じ。
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- ジャパネットたかた社長、WindowsPCを売る
3.ストーリーで世界は動く
- スティーブ・ジョブス:ハイテクで世界を動かす(Think different)
- 瀕死のAppleを彼のストーリーは蘇らせた。
- バラク・オバマ:政治で世界を動かす(YES WE CAN!)
- 瀕死の経済のアメリカを彼の希望のストーリーが動かしている
- キング牧師:差別を撤廃する(I have a dream!)
- 差別に苦しむ黒人に彼の平等な世界をというストーリーがアメリカを動かした。
- 有名な演説やCMを紹介したが、それらに共通するのは、そこに皆が共感するストーリーがある事だ。ジョブスは、革新者の為にAppleはあるというメッセージで、つまり、違っていてもいいじゃないか、そうやって世の中は変わっていったんだよって言うストーリーが描かれている。それで瀕死のAppleを蘇らせた。オバマ大統領の場合は、「Yes we can!」と言って、自分達は出来るんだというストーリーで今、アメリカを引っ張っている。キング牧師は、自由で平等な社会というストーリーを描いて黒人のみならず白人すらも感動させて公民権法を成立させた。そうやって世の中はストーリーで動く。
4.人は理屈(論理)ではなくストーリー(イメージ)で動く
- 差別はいけない事だと常識を言ったところで人は動かない。そこに「I have a dream!」というストーリーがあってこそ、世界は変わる。変化はガンジーやアインシュタインがもたらしたと知識を言っても人は動かない「Think different」と言って、ストーリー仕立てにすると人は動く。皆が経済危機で苦しい時、経済を回復させる難しい理屈を言っても人は動かない「Yes we can!」と言って蘇ったアメリカのストーリーを提示する事でオバマ氏は大統領になり、その結果、アメリカは変化し、その影響で日本も政権交代を果たした。
- 人を動かすストーリーから全てが始まっている。だから、ストーリーとは何も小説家とかそういうものだけでなく、普通に他人を説得するのにも必要な事なのだ。わたしはこれが出来ないので、ダメなのだ。つまり、人を動かすという事は、成功するイメージをストーリーによって共有する事なのだ。
5.成功するのは正しい事を良いイメージで表現した時だけ
- 正しい事をするということは、「正しい事を正しいイメージで表現する」という事でもある。そうする事で人が動き、それが世界を変えるのだ。たとえどんなに正しかろうとも、それが正しいイメージとなって伝わらなければ、正しいだけで何もなす事なく終わる。だから、その無能さで間違ったイメージを撒き散らす日本のマスコミを私は批判するのだ。良い報道は、それを読んだり聞いた人が成功する事だ。日本が成功していない事は、それ自体が良い報道がされていない証拠なのだ。過去の日本の戦争でも、情勢分析が的確にできていた日清、日露戦争では勝っていても、情勢判断を誤った日米対戦では負けた。それは間違った事(戦力差が20倍もあるアメリカと戦争をするという事)を間違ったイメージ(根拠のない常勝イメージ)で行動したために失敗したのだ。今の日本は、チョットでも政治家がマズいとなると、すぐに総理大臣の首を切ろうとする。そんなんじゃキチンとした政治なんて出来ない。時間を与えないと良い政治なんて出来ない。チョットまずかったらすぐ取り換えだと、政治家は世論にばかり目が行って、本来の政治が疎かになる。問題が山積している時にトップがコロコロ変わるのは良くない。今の日本の報道は間違っている。間違ったやり方を間違ったイメージで皆にばらまいている。これではダメだ。
- 普天間基地などの問題は、自民党政権時代では、裏で決まって、国民は結論を聞くだけだったが、今は全てオープンになっている。だから、皆が非難したり意見する事が出来る。それだけでも大きな進歩なのに、それが分かっていない。また、領土問題なんて言えば、前政権でも半世紀以上、解決できていない事を新政権が解決できていないからといって優柔不断だと非難するのは、おかしい。それだけ大きな問題をすぐに解決できるわけもなかろうに、それを出来ないから無能だと非難するのは、問題の難しさを理解しない報道関係者の方がむしろ無能である。こういう問題の規模や難易度に対する妥当性を欠く報道をする無能で愚かなマスコミがいるからこそ日本は間違ったイメージで現実を捉えてしまい、それ故、成功できないのだ。日本の真のガンは、間違った事を間違ったイメージで撒き散らす報道機関なのである。
- 日本の国力から考えれば、正しい報道さえされれば、良い方向に経済も政治も誘導できるのだ。それが出来ないのはひとえに、キチンとしたブレーンのいない貧しい報道がされているからである。特に文系のバカが書いた規模や数字を伴わないイメージだけのアホらしい記事を読むのはうんざりだ。
- 日本は現実の間違った解釈による悪いイメージで物事を捉えているから、正しい方向に物事を進められないのである。経済戦略においても、間違っているからこそ成功しない。いい事を悪いイメージで捉えて避けてしまったり、悪い事をいい事であるかのように錯覚して失敗する。この20年間というものは、その連続だったような気がする。