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米FTC、独占的地位を利用したとしてIntelを提訴

やっぱしな、というのが正直なところ...
 
米FTC、独占的地位を利用し競争を阻害したとしてIntelを提訴
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20091217_336397.html
 
独占禁止法から見れば、インテルの行為は提訴されなければおかしいものだった。特に最近のNVIDIAに対する行為は度が過ぎていた。今まで、よく提訴されなかったものだと思っていたが、やっぱり提訴された。アメリカのいいところは、こういうところがきちんと提訴されて、法的にきちんと批判される事だ。日本のようにうやむやの内に終わるなんてことはない。やるとなったら徹底するのが、欧米の特徴
 
コンパイラの話は昔から言われていたし、パソコンメーカーに対しての圧力もよく言われていた。実際、AMDのプロセッサが性能が優れていて安いときでも、全然、PCメーカーが採用しない事には、さすがに違和感があった。今回のFTCの提訴は、その疑問全てに回答を与えるものであり、ある意味、やっとと言ったところでもある。そういう意味では、FTCは伝家の宝刀を抜いたと言える。
 
恐らく、FTCは以前から、この提訴を準備していたと思う。やるのならば大昔にやっていてもおかしくなかった。しかし、敢えてそれをやって来なかったのは、多分、インテルと拮抗するメーカーが存在しなかったからだと私は思う。つまり、たとえ提訴してもインテルの独占的地位を突き崩す事が出来なければ、意味がないと考えていたのではないかと思う。しかし、CPUからGPUへのプロセッサトレンドの移行、AMDインテルと対抗出来る規模になってきたタイミングを見計らって、FTCは満を持して提訴に踏み切ったと考えられる。そうすることで、インテルの独占的地位を揺るがし、その結果、健全な競争状態をもたらそうと言うのが、FTCの意思なのだと思う。
 
この訴訟の結果次第で、インテルの独占的地位は、大きく揺らぐ可能性が出てきた。これにより、CPUからGPUへのプロセッサトレンドの動きが加速するかもしれない。また、NVIDIAチップセットを新しいインテルプロセッサでも販売出来る可能性が出てきた。もしかしたら、ハイテク市場の時代の分岐点に今立っているのかもしれない。なぜなら、インテルは優れたGPUを持っていないからだ。インテルにしては珍しく後手後手に回っている。インテルの生産能力と拮抗し始めたAMDにとっては追い風であり、GPUを持っているNVIDIAにとってはチップセットを介して3D Displayのトレンドに乗って業績の拡大が望める。インテルにとっては打撃だが、消費者にとっては健全な競争状態を生みだし、製品の高性能化と、低価格化を推し進める契機となるであろう。それと、来年のChromeOSとの連携を考えると、もしかしたら、この流れはマイクロソフトにも響いてくるかもしれない。マイクロソフトも携帯市場で苦戦しているからだ。
 
OS :Microsoft vs Apple vs Google
GPUIntel vs NVIDIA vs AMD
CPU : Intel vs AMD vs ARM
 
この提訴によって、インテルの独占的地位が揺らぐと、x86よりもOpenCLの方が命令セットとしては 重視されるかもしれない。既にx86命令の実行速度よりもGPUを使った速度アップの方がユーザーの体感スピードを向上させる状況が生じている、その場合、x86命令は重視されなくなる可能性がある。もっと言えば、GoogleのWebベースのOSでJAVAFlashが走ればいいと言う事になれば、JAVAを高速に動かすチップや、OpenCLベースのFlashが必要であって、必ずしも特定のプロセッサである必要はなくなる。つまり、プロセッサフリーの状況が生まれ、結果的にそれはマイクロソフトのOS戦略にも響いてくる。なぜならば、HTML5JavaFlashの台頭は、結果的に OSフリーの状況を生むからだ。そして、高価なマイクロソフトのOSを買わなくていい状況が生まれる。
 
言語    :C→C Java Objective-C
ミドルウェア : Windows/Mac API →(HTML 5 + Java + Flash)= Google API
命令セット :x86OpenCL(いかなる命令セットでも良いOpen規格)
チップ   :x86プロセッサ→OpenCLプロセッサ
基本ソフト :Windows7Mac Windows Chrome
      :iPhone NOKIAiPhone Android WindowsMobile
 
プロセッサやOSの呪縛から逃れた市場は、標準規格によって統合される。その結果、最も大きなメリットを享受するのは消費者である。規格の違いによる煩雑さから開放され、統合された規格による柔軟な情報の運用が可能となる。それはネットベースで情報が共有される流れを加速し、物理オフィスの意味が徐々に薄くなっていくと考えられる。メタバースの流れにも通じるが、きわめつきは2011年以降のブルーフェースモード液晶の高速性を利用したフィールドシーケンシャル方式によるディスプレイの高解像度化、高速化(3D化)と見ている。3840×2160ドットの映像が3D表示になれば、出版物並の画質で立体になるという事であり、ほぼ目の前に現れている映像を再現出来るレベルに達する。
 
このリアルの代替になりうるポテンシャルを持つ映像世界をドライブするチップを正しい競争状態の元で作らせると言うのは、正しい判断だと思う。FTCの今回の提訴は、そういう意味で非常に意義あるものだとわたしは思う。