1.オーバーヘッドが大きいLarrabee
- IntelはLarrabee計画とアーキテクチャをどう変えるのか
- Larrabeeは、失敗しやすいアーキテクチャだと思っていた。要するにユーザーにとってメリットがないのだ。殆どの処理がソフトウェアベースというのがオーバーヘッドが大きく処理スピードが頭打ちになりやすい。だから、どうするんだろ、こんなもの作って...と思っていた。結局インテルは設計を改める事にしたようだ。この結果、新しいインテルの浮動小数系のプロセッサコアの登場には時間がかかる事になる。私が注目しているのは、NVIDIAとの訴訟で勝ったとしても、インテルは自社の統合型チップセットがION2よりも高性能でない限り、AMDのRADEON内蔵チップセットに性能で負けることが深刻な意味を持つ。
2.インテルのCPUの付加価値を高めるにはNVIDIAのチップセットが必要だ
- つまり、新しいコアも出来ない、訴訟で勝ったとしてもAMDのビデオ統合型チップセットに勝てるチップもない為、かえって自社のプロセッサ事業に悪影響を与える事になるかもしれない。そうなると今回の訴訟は取り下げるか敗訴した方が自社の利益にかなうとインテルは考え始めるのではないかと思う。(元々勝ち目のない訴訟だったとは思うが...)
- つまり、わたしの予想はインテルがLarrabee断念のニュースはNVIDIAのION3が作れる環境が整ったものと見る。なぜなら、これからはSecond LifeのようなVirtual Worldが本格的に普及する時期に入ると思うからだ。その為には、普及価格帯の統合チップセットでも100Gflops以上のスペックが求められる。それは以下の5つの理由でそうなると予想するのだ。
- 1.高画質な第二世代のVirtual World
- Second Life 2.0 / BlueMars
- 2.ディスプレイの3D化
- HDMI 1.4やDisplayport 1.2などの3D規格の登場
- 3D映像対応のフルHD液晶を量産 韓国LG
- 3.高性能なGPUの低価格化
- ION2:推定128Gflops以上(BlueMarsクラスの2D CGを表示出来るスペック)
- NVIDIA、GPU性能を高めたION2のサンプル提供を年内に開始
- 4.Bluetooth 3.0が登場し、遅延が少なく高音質なワイヤレスヘッドセットが登場する
- 従来のヘッドセットは、音声圧縮をしている為、遅延と音質劣化が生じていた。それがBlutooth 3.0の登場で圧縮が必要なくなれば、音質が向上してヘッドセットで音楽が楽しめたりすることで、付加価値が高まる。自分の場合、ヘッドセットを買わなかったのは、ワイヤレスヘッドフォンとしても使いたかったから。
- 5.3Dデジカメの登場により、立体写真による商品の展示が可能になる。
- 立体の写真を楽しめる環境とバーチャルワールドのリアル商品を売る場所がシンクロしたとき、何が生まれるのかと言うと、製品のショールームとして最適な場所が生まれるのだ。つまり、Apple Reteil StoreがSecond LifeやBlueMarsに出店する日も遠くない未来にあるのではないかと思うのだ。企業の直営店を造る上で、これ以上に魅力的な場所はない。今までは画質が悪くて、商品の価値を訴求するのには不十分だったが、大幅な高画質化により、バーチャルワールドのメリットが浮き上がってくる。画質の向上がカタログ的な価値を生む様になる。しかも店員のアバターに質問をすれば、商品の説明がリアルタイムで聞ける。普通のお店にかなり近い体験が家に居ながらにして可能となる。
4.2Dのコミュニティが3D化される
- 私はこのような要素で女性が注目すると思うのは現在2Dで普及しているコミュニケーションサービスだ。これが3Dになると非常に大きな市場が開けてくると思う。
5.商売になるメタバース
- 今までのものよりも格段に画質が向上し、デザイン性の高い仮想服が販売されるようになると、それがリアルになって販売されたり、仮想服だけで販売されて、それがビジネスになったりする。メタバースがビジネスになれば、現在のSecond Lifeのサーバも増強出来るようになり、快適になるはずだ。(インターネットも通信回線が貧弱で写真が表示されるのが亀のように遅かったときは全然商売にならないと言われていたが、ブロードバンドになって写真が同時に沢山表示できるようになり、展示性が高まったら、商売になり始めた)
6.2010年は仮想都市元年となるかもしれない、多少気が早いかもしれないが
- 人が立体映像空間に集い、楽しく会話する場所が生まれ、そこで商売が成り立つようになれば、そこに新たな都市が生まれる。2010年は、その元年になるものとわたしは予想する。
- BlueMars
- Second Life 2.0