SKY NOTE

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危険に対する感度(今回の豚インフルエンザについて)

豚インフルエンザの感染者が出た学校のコメントに気になる部分があった。豚インフルエンザが世界中に流行している時に「数日前から生徒が欠席し始めた」と言っている所だ。この判断は危険だと思った。生徒が欠席し始めた段階ですぐに休校するべきだった。もし、致死率60〜80%の鳥インフルエンザで同等の判断をしてしまうと、30〜40人程度は、この遅れで死んでいる事になる。
  
たとえ国内に入っていないという報道であっても、すり抜けて来る人間は必ずいるので、世界で感染者が出ていたら、既に日本に入っていると考えるべきなのだ。100%水際でチェックは出来ない。なぜなら、発症していなければ熱センサーでは感知できないからだ。
 
危険とは、常に「〜かもしれない」という危険に対する感度を磨いてこそ回避できる。今回の学校の場合、数日間状況を放置した段階で、多くの感染者が生じたと考えていいだろう。私はゴールデンウィーク明けに必ずウィルスを持っている人が国内に入ってくると思っていたが、その通りだった。ニュースの方が遅かったので、「予想より遅いな...」と思っていたが実際は予想ではなく、対応が遅れていた。
 
信じられない対応は数日間状況を放置した学校の対応である。学校には、理科の先生、保健の先生、歴史の先生がいるのだから、危険を感知し判断できる人がいた筈である。危険に対する認識の甘さ感じる。症状が軽いとはいえ、免疫のない新型ウィルスは大流行する危険性があり、そのリスクを考えれば、もっと早く判断するべきだった。生徒が風邪で休み始めた段階で危険を察知し、校長の判断で即休校、あるいは行政の判断で地域の学校を全て休校にするべきだった。
 
ウィルスに対する対応は時間との戦いなので、数日、状況を放置したというのは、致命的だ。今回の豚インフルエンザは症状が軽いので、それほどリスクが大きくないと判断したのだと思うが、情報が入ってから行動する様な遅さは感染症では命取りになる為、ねずみ算式に増えるウィルスの増殖スピードに間に合わないのだ。常日頃からリスクを意識しながら、自分の頭で判断する姿勢を持とう。それが命を救う。
 
「お前はもう、死んでいる」的な判断はやめよう。状況がハッキリするまで待っていたら駄目。確認してから行動するような官僚的でノロマな判断は、感染症では絶対にしてはいけないこと。大流行の引き金になる。新型インフルエンザが世界で流行している中では、状況がハッキリしなくても危険だと察知したらすぐ休校するくらいの俊敏さが欲しい。そういう危機意識が命を救う。致死率の高い鳥インフルエンザで同じ様な判断をしたら本当に人が死ぬ。
 
私が校長だったら、新型ウィルスが流行している状況だったら、恐らくゴールデンウィーク明けに入ってくると予想し、そのタイミングで生徒が風邪で休み始めたら、危険と判断し、即、市長に電話して、その地区全域の学校を休校する様に要請する。一般的には、確認する事が慎重で賢明な判断の様に思われるかもしれないが、感染症では可能な限り早くやる事が慎重で賢明な判断である。通常の一般常識とは違うので注意が必要だ。
 
免疫が誰にもないという危険性をもっと周知徹底するべきだ。今回の豚インフルエンザの対応状況を見ると、鳥インフルエンザへの対応に非常に不安が残る結果となった。極めて対応が遅く、俊敏さに欠ける。
 
ねずみ算の恐ろしさを軽く見ている亊(そういう意味では数学の先生も危険を察知できたかもしれない)がハッキリ分かった。明日100人になってもおかしくない。数日間放置した事でかなり広がっていると予想される。