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MITが短時間で充電できるリチウムイオン電池を開発

数秒で充電できるバッテリー技術、MITが開発
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0903/12/news059.html
 
この記事によれば、MIT(マサチューセッツ工科大学)が従来のリチウムイオン電池よりも遥かに高速に充電できる電池を開発したという。しかも、耐久寿命も長く、従来の電池の欠点の多くが解消される可能性がある。この理想的な電池は、2〜3年後に登場しそうだ。
 
特徴
・放電特性が良い:大量の電力を放出できる→電気自動車に有利
・充電時間が短い:従来の電池が360秒かかったものを10〜20秒と18〜36倍高速

  • 充電に5時間かかっていたノートパソコンが8分〜17分で充電が終わる。

・従来素材と同じものを使う:既存の素材である為、実用化が早そう(2〜3年後)

  • リン酸鉄リチウムという既存の素材を使っている。

・耐久寿命が長い:充放電してもそれほど劣化しないという。
 
仕組み
リチウムイオン電池が充電時間が遅かったのは、電荷を運ぶイオンの移動に時間がかかっていたからなのだそうだ。ところが、リン酸鉄リチウムという素材は、イオンが非常に速く移動する事が分かったという。それでもイオンの動きが鈍いのは、その表面構造が原因である事が分かり、そこで、新たな構造を作り出す亊で本来の速度を生かし、大幅な充電速度の向上を可能にしたのだという。
 
この研究結果は3月12日発行のNature誌に掲載される。
  
可能性
電気自動車が早期に普及する可能性が高まった。キャパシタに近い性能を持ちながら、容量はリチウムイオン電池並みに大容量、しかも、劣化が少ない。かなり高速に充電できる為、電話ボックスならぬ充電ボックスというのが登場し、非接触電極技術を使う事で、トレイの上にノートをおいて、お金を入れれば、バッテリチャージしてくれるサービスが出来るかもしない。
 
この電池の登場によってシリーズハイブリッドカーの実用化が飛躍的に進む可能性がある。エンジンで発電してバッテリーで充電する仕組みの自動車は、電池技術が鍵だったが、このような電池が登場すれば、リアルタイムに充電して、リアルタイムに放電する事が可能となる為、従来のガソリン車と同じ走行距離で燃費は1/3程度(50km/L・小型車だったら70km/L越えるかもしれない)の日本のハイブリッドカーを遥かに凌ぐ燃費性能の車が登場する事だろう。
 
この電池の登場によってガソリン車の時代は終わるかもしれない。そして、同時にアメリカの自動車産業もこの電池によって救われるかもしれない。なぜなら、この電池によって、唯一残った容量の欠点をエンジン発電で補う車の開発は、アメリカの自動車メーカーの方が日本よりも先行しているからだ。