SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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2012年までに京都議定書(1990年比-6%)をクリアする方法を考えてみた。

ニュースゼロを見ていたら、京都議定書の約束期限までに、温暖化ガスを削減しないと、ワーストケースで5兆円の排出権を外国から購入しないといけないという。これは国民一人あたり、約4万円の出費となる。これは大変ということで、京都議定書の6%削減をクリアする方法を考えてみた。

実際には1990年よりも6%増えてしまっていて、12.2%削減する事になる。日本の温暖化ガスの排出量は13.55億トン(2004年)として計算すると、1.653億トンになる。この内、森林吸収分(0.38億トン)を除いた1.27億トンが削減するべき温暖化ガスである。

産業界は「乾いた雑巾を絞る」と言っていますが、削る事よりも足す事を考えてみてはどうでしょうか?

つまり、廃棄物(稲わら/プラスチック)を燃やして燃料にするのです。

1.廃プラスチックを燃料にする(推定:300万トン削減)
国立環境研究所のフォーラムで聞いたのですが、プラスチック1tを石炭の代わりに燃やすと、2tのCO2削減になるそうです。そこで、現在ただ燃やされるだけで有効利用されていない150万トン程度のプラスチックを燃料(RPF)にすることで300万トンのCO2削減が見込めます。あと3年半で、どれだけRPF精製プラントが作れるかが課題ですが、石炭価格がこのまま100ドル/tを越える状況が続けば、意外と大型プラントがドカンとできて、できるかも知れません。

廃棄プラスチックの資料(2006年の廃プラスチック)
http://www.pwmi.or.jp/flow/flame04.htm

RPFの資料(プラスチック燃料)
http://www.pwmi.or.jp/public/special/special200501.html

2.稲わらを燃料にする(1200万トン削減)
稲わらを木材と同じ熱量であると仮定して計算すると、石炭(CO2 排出係数2.4)の2/3程度の熱量となります。つまり、石炭の代わりに稲わらを燃やすと稲わら1トンあたり1.6トンのCO2削減になると推定されます。日本の稲わらは870万トンで、その7割程度を回収できるとして600万トンが燃料として利用できれば、600万トン×1.6で960万トンの削減になります。また、稲わら600万トンを回収することで、水田から発生するメタンの発生が抑えられ240万トン程度の温暖化ガスの削減できる可能性があります。合計で1200万トンの温暖化ガスの削減になります。

2000年のメタンの詳細な発生源P.6(水田のメタン発生量600万トンがある)
(古い資料だが、細かい分類のものはこれしか見つからなかった。でもその間、水田の規模は大して変わっていないので同程度と見積もっても大丈夫だろう)
http://www.env.go.jp/council/16pol-ear/y161-12/mat_01_2/02_1.pdf

3.車の使用量を5%削減(1200万トン削減)
軽油やガソリンなどの燃料価格の1バレル200ドルとか、石油価格が上昇していけば、自然に達成できる目標だと思う。資源バブルが弾けて、そうならなかったとしても、車の利用を1/20減らすだけだから、毎日使っている人ならば、1月に1〜2回、車の利用を控えればいいだけのこと。難しいことではない。会話だけならば、GoogleのLivelyなどで済ましたりしてもいいだろう。

金融相場情報(NY 原油をクリックすると今の原油価格が分かる)
http://www.fuji-ft.co.jp/newspaper/frame.htm
サミットが終わったらまた上がり始めてしまいましたね...この分だと、5%カットは自然に行なわれるでしょう。車は(5%)死んだ、バーチャルに出よう(笑)

Lively Googleの仮想都市(今は仮想ルームというべきか)

http://www.lively.com/html/landing.html
今はMac版がないが、Windowsの方ならすぐにバーチャル世界へ行ける。(出来ればノートパソコンかMac mini(今はWindowsをインストールする必要があるが多分Mac版もその内でる)で行ってほしい)ちなみに重油1リットルで発電できる電力は4000wh程度


4.電気の使用量を8%削減(800億kwh/5760万トン削減)
石炭火力発電所の排出係数を0.72kg/kwhとして計算
日本は照明に2100億kwh使用している、この照明の38%を削減すれば可能だ。大抵の照明器具は蛍光管が二つセットになっているが、その内の片方をとってしまえばよいだろう。(出来ないものものあるが、その場合は、ニ連発で引いて30%カットモードを使おう。輝度が調整できるものは半分にしよう)全てのオフィスや家庭で、それをやれば、500億kwhくらいは削減できるだろう。削減規模は家庭で400億kwh、オフィスなどで400億kwhくらい削減すればいいだろう。日本は家庭部門の消費電力は1970億kwhで、それを1570億kwhにするためには、一人あたりの年間消費電力を1229kwhすればいい。これを月あたりに直すと...102kwhとなります。ちなみに私の家の1人あたりの消費電力は80kwh/月です。出来ない数字ではない。

1人:102kwh
2人:204kwh
3人:306kwh
4人:408kwh

5.原子力発電の稼働率向上(460億kwh/3312万トン削減)
原子力発電所稼働率を現在の60%を70%にすれば、460億kwh分の火力発電が不要となり、CO2が3268万トン削減できる。

6.鉄のハイテン化で銑鉄の生産量を5%削減(銑鉄440万トン/CO2 885万トン削減)
鉄の10%を倍の強度を持つハイテン鋼材にすることで、量を半分にして5%削減する。(CO2 885万トン削減)

電気 :9000万トン(省エネ:5760万トン+原子力:3312万トン)
    家庭:-400億kwh(-20.3%)都市:-400億kwh(-10%) 
車  :1200万トン(-5%)
稲わら:1200万トン(捨てているもの回収して石炭の代わりに使う)
鉄  :885万トン(-5%)
廃プラ:300万トン(捨てているもの回収して石炭の代わりに使う)
合計 :1.258億トン削減となる。

決して不可能な事ではない。可能な事だ。これを2012年までにやれば、5兆円(日本国民一人あたり約4万円)外国に払う必要はなくなる。