SKY NOTE

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プラスチックの二酸化炭素をゼロにする。

日本で消費されるプラスチックは1300万トン程度、廃棄されるのも同程度です。でも生産されるプラスチックは4000万トン程度(国内+輸出)です。実はプラスチックは、天然ガスや石炭からも作られます。それが分かっていても、化学工業の中でどれくらいがプラスチックに使われているか詳細な統計が見つけられなかったので、大雑把な数字しか出せません。

生産量について、大体この程度ではないかという数字しか出せませんが、根拠になった数字を提示する事は出来ます。

資料:2005年 http://www.jpif.gr.jp/2hello/conts/dekiru1.pdf

4000万トンをバイオポリマーで作る為には、最低1億トンのバイオ原料が必要です。稲わらを日本の田んぼ全体(260万ha)を使って回収しても1400万トン程度にしかなりません。では、全然だめなのかというと、そうではありません。日本には海があります。海の浅瀬に海藻を植えます。森林ならぬ海林です。一般的に藻類は陸上の植物に比べて50〜100倍、成長が早いと言われています。この成長スピードを活用できれば、ポリマーの生産に必要なバイオ原料が調達できるという訳です。

浅瀬にホンダワラなどの海藻を植えて、回収船で海藻の上の方だけ刈り取り、回収します。時間が経てば髪の毛の様にまた生えて来る訳です。しかも、普通の植物の50〜100倍のスピードで。

回収した藻類のセルロース(植物の体の90%以上はセルロースです)を、糖化発酵します。糖分を取り出した後、ポリ乳酸発酵をして、バイオポリマーの原料ができます。この発酵プロセスの際に消化液という廃液が生じます。これからメタンガスが取り出せます。これが製鉄用に使えます。また発酵プロセスの熱源は稲わらを使うといいと思います。稲わらを使えば、生産時のエネルギーもカーボンニュートラルになる訳です。輸送コストはあまりかかりません。一般的にこういった廃棄物を運ぶ際のコストは分別コストが大半であり、輸送コストではないからです。稲わらの場合、分別する必要はありませんので、輸送コストのみに限定できると考えられます。問題があるとすれば、稲わらが、かさ張る事ですが、途中で圧縮加工し、鉄道で運ぶなど工夫すれば解決できるでしょう。鉄道を使う事で輸送時に必要な二酸化炭素は少なくなります。あとは、保管管理にどれだけコストがかかるかですが、これは大体、重さが米と同等の重さなので、米が保管できるという事は、稲わらも保管できると考えていいのではないでしょうか?(化石燃料を使わずにやるとなったら必要量を満たす乾燥バイオ燃料は、稲わらくらいしか日本にはありません)

大雑把な熱量計算では間に合う計算になります。(藻類と水の比率1:1)

使い終わったポリマーを砕いて固めて、石炭の代わりに使えば、鉄の生産がカーボンニュートラルになる訳です。バイオメタンやRPF(廃プラスチック燃料)を使っても、現在の鉄鋼生産量の4割程度(私の個人的試算)しか賄えないと考えられますが、逆に言えば4割まで減らせれば、鉄鋼部門二酸化炭素はゼロという事になります。このように海を巧く使えば、日本はポリマーと鉄をカーボンニュートラルにできる可能性があるのです。

アポロポセイドン計画
http://r25.jp/web/link_review/20001000/1122008040401.html