SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

温暖化における理論と現実

地球温暖化の問題で理論と現実との対立が起きているが、私は理論も正しいし、現実も正しいと思っている。では、理論と現実の違いとは何かというと、部分と全体の違いなのだ。現実は総体として主張し、理論は部分として主張する。よって、理論で説明できないから、現実を否定できるという事ではない。

現実の方が大きいのだから、大は小を兼ねるが、その逆はない。私は問題の流れからして、過去と現在の違いから温暖化が進行している理由について考えると、二酸化炭素が有力だと考える。

私が考えるに二酸化炭素単体では、それほど温度上昇にならないという理屈について一言述べるとするならば、それは部分的な発想なのだ。全体を眺めれば、二酸化炭素の温度上昇が、メタン(21倍)や水蒸気(30倍)を増加させ、温室効果を拡大する。つまり、総体として考えれば、二酸化炭素は引き金の様な存在であり、それによって誘発された水蒸気やメタンが温室効果を倍化させる。

永久凍土に閉じ込められていたメタンが放出されている
http://ja.wikipedia.org/wiki/メタンガス

実際、温暖化が一定以上進行すると、後戻りが出来ないと言われているのは、温度の上昇によりメタンハイドレート(21倍)が溶け出して、大気に放出されてしまったら、もう温室効果を止める事は出来ないという話なのだ。

つまり、サイクル型の問題が起きている。このサイクルを断ち切る為には、二酸化炭素を出来るだけ早く止める事であり、引き金が引かれなくなれば、温度上昇ペースが鈍る。その上に酸素濃度を上げれば、温室効果が相殺され始める。

大抵の二酸化炭素に問題はないという主張の間違っている点

1.一次計算しかしておらず、二次的な計算を全然していない。
彼らの発想は、お金で言えば、元本が一定で、それに基づいた固定金利という発想だ。しかし、そのようなことはなく、元本は増大し、複利計算で計算しなければいけない。太陽光が、昔の大気と、今の大気を区別する訳でもあるまい。つまり、二酸化炭素の大気中の寿命は100年と言われているので、蓄積していく事は明白

2.自然に対して人間の活動による二酸化炭素は矮小
これも間違い。自然界の二酸化炭素の循環は、基本的にカーボンニュートラルであり、プラスマイナスゼロなのである、生物が食べている食材は、基本的には植物である。その植物が吸収している二酸化炭素が循環しているだけなのだ。しかし、人間は化石燃料を燃やす事で、過去の二酸化炭素を掘り出し、現在の大気に加算している。これは、純粋に増加傾向を産み出す。つまり、自然のゼロよりも大きいから、人間の活動の方が温室効果をもたらしていると言える訳だ。

3.二酸化炭素の増加量だけでは、温室効果は微々たるものに過ぎない
木を見て森を見ない主張、僅かな温度上昇ならば、今どうして温度が上昇しているのか?その説明は、メタンや水蒸気にある。二酸化炭素で温度が上昇傾向になれば、永久凍土が溶けてメタンガス(21倍/大気中にとどまるのは10年程度)が増え、水蒸気(30倍)も増える。それによって、二酸化炭素の効果が倍増する訳だ。つまり、他の大気成分とのバランスを考えれば、それは説明がつく。何百年も溶けていなかった氷河が溶けていたりすることからも、それは明らかだ。氷河が溶けている分、永久凍土も溶けていると考えておかしくない。そして、そこから大量のメタンガスが排出されていると考えてよいだろう。

つまり、二酸化炭素の温度上昇→永久凍土が溶ける→メタンが放出→温度上昇→水蒸気が増える→さらに温度上昇

つまり、懐疑派は二酸化炭素しか見ておらず、他の大気との相関関係を無視している。最も恐れるべきは、メタンがメタンを増やす循環を作り上げてしまう事である。そうなれば、もう止まらない。メタンの寿命は10年と言われているので、このことから、私達がこの悪循環から逃れるためには、今のうちに二酸化炭素を減らし、酸素濃度を上げて温度上昇を食い止めて、10年間たてば、メタンの影響が薄くなり、温度が低下し始める事を考えるべきなのだ。

二酸化炭素と他の温暖化ガスの規模が拮抗している間に、二酸化炭素を減らせば、温室効果が食い止められ、それが出来なかったら、メタンが全部溶けるまで、地球は温暖化し続けると考えられる。