SKY NOTE

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DVDが売れない理由

DVDが売れないのは、ユーザーが次の展開を予想しているからだ。ユーザーの意識の中でディスクの時代は終わっており、次はハードディスクの中で一元管理したいと思っている。しかし、現状では、そういったサービスが少なくニーズを満たせていないので、DVDは売れない。

ソフト産業が、ユーザーが求める「次」に向かっていないからこそ、ソフトが売れないのだ。未だにiTunesに動画を出していない遅れぶりは駄目だ。

DVDの不満
1.ディスク交換が煩わしい
いちいち本体まで行くのではなくリモコンで好きなコンテンツが見たい。

2.容量がでかすぎて、ハードディスクにライブラリを入れる事が出来ない
ハードディスクベースでやる為には、高圧縮フォーマットで記録するべきなのだが、小さなサイズのコンテンツがない。BDのアップコンバートされた無駄にでかいファイルかDVDのMPEG2の圧縮率の低いファイルのどちらかしかないのは不便、動画サービスの低画質な動画か、無駄に高画質なBD、適度が画質だが無駄に容量が大きいDVDのMPEG2、適度な価格で運用も楽で利便性も高いiTunesには動画が供給されていない。ユーザーの求める最も優れた選択肢が、ソフト販売会社にとっては、最も避けられているようだ。そして、テレビ録画は、B-CASダビング10などで規制が多く、運用が面倒。

3.価格が高価(低価格、高利便性、新しいマーケティング、新市場の開拓が必要)
アニメソフトが量産されて、アニメファンにとってはいい事の様に思えるが、一本の作品にかけられるお金の量も限定されてくる。しかし、ソフトの価格は、下がらない。なぜなら、アニメスタジオがジリ貧状態だから。悪いサイクルの中で仕事をしている。DVDが売れないから、その分、作品を量産して稼ごうとする。しかし、ユーザーの財布も限られているので、それ以上のお金が落ちてこない。

4.同じ作品を規格が変わるたびに買い替えるのはもう嫌だ
ソフトそのモノを買いたい。私達が欲しいのメディアという器ではなく作品だ。それに欲しいソフトは沢山ある。

DVDレコーダーの登場で、ユーザーはメディア交換が面倒である事を知った。つまり、CDに対するiPodの様な現象が今、ビデオで起きている。だから、ディスクベースではなく、ハードディスクでビデオファイルを管理したいニーズがある。しかし、テレビ放送の録画は規制が多くて使いにくい。なぜなら、ハードディスクの容量は有限なので、現状では、光学ディスクに移動しないといけなくなるのだが、ダビング10では、そこからハードディスクに戻す事が出来ない。そこでテレビ録画は駄目という事になる。かといってDVDは高いし、不便だし、規格が変わった時にまた買い直さないといけないし、ユーザーにとってはメリットが少ない上に高額という事もあって購入されない。BDもしかりで、高画質だけどメディア交換が不便。もうハードディスクの便利さを知ってしまったユーザーには光学ディスクはバックアップ以外ではメリットはない。

逆にiTunesYouTubeの様な新しいメディアが台頭しており、それらはメリットを引っさげて市場に参入している。

iTunes
1.価格が安い($10〜15)日本のビデオソフトの1/6〜1/4の価格
2.データがコンパクト(MPEG2の1/3程度の容量:HDに入って便利)
3.同じ作品を何度も買わなくていい(データそのものを購入:中身だけ購入)
4.iPodiPhoneで自由に運用できる利便性の高さ(運用規制が少ない)

YouTube
1.低画質だが自由な時間に見れる(高画質になればメリットがテレビを上回る)

これらのものと比較すると、従来のテレビ放送やDVDやBDでは分が悪く、売れないのは当たり前である。大事なのは、ユーザーにメリットのない従来の販売方法を放棄し、以下の点に転換するべきなのである。勇気の必要な選択なのだが、成功例が出来れば雪崩を打って変化が訪れるだろう。

DVD/BD
1.DVD/BDをiTunesに登録できるキーとセットで販売する。
2.過去作品をiTunesで低価格で販売する。
3.将来的には新作もiTunesで販売する。

YouTube
1.YouTubeに各ソフトスタジオが協賛してチャンネルを作る。(配布方法)
コンテンツを集める事でユーザーにとってメリットが生じる。そこへアクセスすれば見たいものが見られる状況を作る。例えば、スポーツだったら野球、サッカーなどがあるし、アニメなんかは世界的にやれると思う。

2.コンテンツにCMを入れると同時にコピーできなくする。(お金)
ユーザーの国別、パーソナリティごとにCM枠を用意し、そのCM収入をYouTubeと共有する事で、YouTubeはサーバを増強してVGAクラスの画質を、ソフトスタジオは、コンテンツを提供する。(2週間か1ヶ月でコンテンツは更新され、それ以降は、iTunesで購入する)

3.字幕を入れる。(新市場の開拓)
各国別の字幕を入れる。(まず日本の作品が作られて、その後、各国ごとの規制や文化に合わせて字幕や修正が加えられる。また年齢によっても、切り替わる)

目の前に新しくて便利なものがあるのにわざわざ古くて不便なものを買う人はいない。そういう意味でDVDは売れない。だから、コンテンツ会社は、積極的にYouTubeiTunesにコンテンツを供給し、正規ルートを拡充する事で収益の改善を図るべきだ。今のままではジリ貧に陥るだけだ。